【3・3バンクの攻略法】有利な選手タイプや三連単を買う際のコツもご紹介!

競輪場の特徴のうち、最もレース予想に影響を与えるのはバンク1周の長さです。

競輪のレースが行われる「バンク」は、全国各地にある競輪場ごとに1周の長さや傾斜の角度などが変わってきます。

そして、その違いから選手の脚質に有利・不利が生まれてレース展開が大きく変わってきます。

つまり、各競輪場のバンクの特徴を知っておくだけでも予想の精度がグッとアップすると言えますね。

今回は、バンクのなかで最も短い「3・3バンク」について、特徴から有利な選手タイプや三連単を買う際のコツをご紹介します。

3・3バンクとは?

3・3バンクは、1周333mのバンクのこと。通称「サンサンバンク」と呼ばれています。

3・3バンクは、レース最後の直線が短いことが最大の特徴です。

9車立ての通常のレースでは、競走距離約2,000mに対して周回数は「6周」と他のバンクに比べると周回数が多くなっています。

ちなみに、ミッドナイト競輪やガールズケイリンの周回数は5周ですよ。

3・3バンクの競輪場は全国に7カ所

全国に43カ所存在する競輪場ですが、3・3バンクの競輪場は7カ所あります。みなし直線、特徴とともに、各競輪場をご紹介します。

  • 防府競輪場:42.5m 。直線はやや短めだがクセの少ないバンク
  • 松戸競輪場:38.2m 。直線が有数の短さで、逃げ有利なレースになりやすい
  • 小田原競輪場:36.1m 。全国でも屈指のカントのきつい走路
  • 伊東温泉競輪場:46.6m 。直線が長いので400バンクの感覚に近いバンク
  • 奈良競輪場:38.0m 。バンクは小さくて丸く最大カント約33度と大きい
  • 富山競輪場:42.5m 。先行有利の小廻りバンク
  • 前橋競輪場(335m):46.7m 。日本最初のドームバンク。日本一カントが急

みなし直線とは、4コーナーの立ち上がりからゴールまでの直線の長さのこと。

そして、競輪場のバンクの長さによって、「逃げ」と「追い込み」のようにどちらの脚質(選手の得意な戦法)が有利なのかが変わってきます。

高額配当を狙うときや確実に的中させたいときは、各競輪場の特徴をしっかり押さえておきましょう。

3・3バンクの特徴は?

3・3バンクで行われるレースを予想するために、まずは3・3バンクの特徴を知ることが大切です。

ここでは、3・3バンクの特徴をご紹介します。

  • カントとR(曲率半径)がきつい
  • 「逃げ」が決まりやすい
  • 「まくり」が決まりにくい

特徴①:カントとRがきつい

3・3バンクは、カントとRがきついとされています。

カントとは、 バンクにつけられた傾斜のこと。R(曲率半径)は、コーナーを円に見立てた時の半径を指します。

そして、カントは短いほど急こう配となるように作られています。全国の競輪場のなかで、カントが急な競輪場、上位5つを見てみましょう。

【1位】前橋競輪場:36° 00′ 00″
【2位】小田原競輪場:35° 34′ 12″
【3位】防府競輪場・伊東温泉競輪場:34° 41′ 09″
【4位】松阪競輪場:34° 25′ 29″
【5位】松山競輪場:34° 01′ 48″

上記のランキングを見ると、上位3つを3・3バンクが占めています。特に前橋競輪場のカントは36度あり、これは全国の競輪場では最も強い傾斜です。

通常、コーナーには25~35度の傾斜があるとされているので、前橋競輪場はより傾斜があると言えますね。

そして、強い傾斜の競輪場でレースを行う選手は、

  • コーナーの入り口で外にいる
  • コーナーで外並走となる

以上の状況の場合、苦しいレースを強いられることが多いです。

バンクの直線からコーナーに入るときは上り坂になるため、スピードを維持するためにより大きな力を使うことになります。

一方、コーナーから直線に入る場合には下り坂になるため、より少ない力で加速が可能に。

また、直線距離も短いので、4コーナー出口からの「差し(追い込み)」では届きにくくなっています。

よって、カントとRがきついと外周側で走る選手が不利になるので、レース展開を考える際には気を付けてください。

特徴②:「逃げ」が決まりやすい

3・3バンクは、選手の決まり手の一つ「逃げ」が決まりやすいという特徴があります。

「逃げ」とは、ラスト1周の時点で先頭にいる選手が、そのまま後続の選手に追い抜かれずにゴールする勝ち方。「逃げ」が決まりやすい競輪場ベスト5をまとめました。

【1位】防府競輪場:27%
【2位】松戸競輪場奈良競輪場:25%
【3位】前橋競輪場富山競輪場:24%
【4位】伊東温泉競輪場・佐世保競輪場:23%
【5位】西武園競輪場・大垣競輪場:21%

(参考:競輪予想のコツ!4つのポイントさえ押さえれば、今日から的中量産も

以上のランキングを見ると、上位5位以内に3・3バンクの競輪場が6カ所入っていますね。

3・3バンクは直線の距離が短いことが多いので、後ろから「差し」に行った選手が前を走る選手へ追いつく前に、ゴールラインに達してしまうことも多いです。

そのため、3・3バンクでは「逃げ」が決まりやすくなっています。

特徴③:「まくり」が決まりにくい

3・3バンクは、「逃げ」が決まりやすい一方で「まくり」が決まりにくい特徴があります。

「まくり」とは、逃げる別のライン(グループ)の先行選手を、ラスト1周の1コーナーから3コーナーの間で一気に勢いをつけて外側から抜き去る戦法です。

しかし、3・3バンクの直線距離は400mや500mと比べると短くなるので、中盤から終盤にかけての追い上げが難しいです。

結果、先行しているラインが他のラインより弱い場合でも、そのままゴールする可能性も充分にあり得ます。

3・3バンクでは、「まくり」が決まりにくいことを覚えておきましょう。

【注意!】選手の実力が拮抗しているとまくりが決まりやすくなる

3・3バンクではまくりが決まりにくいとお伝えしました。しかし、選手の実力が拮抗していると「まくり」が決まりやすくなるので注意しましょう。

これは、自力の逃げタイプ選手同士が競い合い、逃げとまくりが連発されているため。「まくり」が決まりやすい競輪場ベスト5をまとめました。

【1位】富山競輪場:40%
【2位】奈良競輪場:33%
【3位】松戸競輪場・静岡競輪場:32%
【4位】前橋競輪場・福井競輪場・小田原競輪場:31%
【5位】防府競輪場・岸和田競輪場・名古屋競輪場・四日市競輪場・京王閣競輪場:29%

(参考:競輪予想のコツ!4つのポイントさえ押さえれば、今日から的中量産も

以上のランキングを見ると、上位5位以内に3・3バンクの競輪場が6カ所入っていますね。

そして、実際に2020年1月2日に伊東温泉競輪場で行われた「チャリ・ロト杯」第2レースを見てみましょう。

上記画像の競走得点を見ると、7番車・高橋一朗選手の「86.13」、9番車・利根 正明選手の「86.00」の順に高いことが分かります。しかし、ほとんど数値に差がありませんよね。

そして、気になるレース結果は、9番車・利根 正明選手、7番車・高橋一朗選手が1着2着に入っています。そして、利根選手は「まくり」を決めています。

よって、選手の強さが同じくらいかつ自力の逃げタイプ選手同士の場合は、「まくり」も決まりやすいことを視野に入れておきましょう。

有利な選手タイプは?

3・3バンクでレースを行う際、1着になりやすい有利な選手の特徴をご紹介します。

  1. 先行選手
  2. スタミナのある逃げ脚の選手

タイプ①:先行選手

3・3バンクでは、先行選手が有利とされています。これは、最後の直線が短いので、番手選手の差しが届かないことが多いため。

直線コースを先頭で走る場合、風の抵抗を受けやすく走りにくくなります。しかし、3・3mバンクだとすぐにカーブになるので、風の抵抗を受けづらくなるのです。

よって、先行選手は1着のままゴールしやすいと言えます。

タイプ②:スタミナのある逃げ脚の選手

3・3バンクでは、スタミナのある逃げ脚の選手が勝ちやすい傾向にあります。

脚質(選手の走り方の特性)が逃げ脚の場合、長い距離をスピードを落とさず走ることができます。

最後の直線距離が短い3・3バンクでは、レース中は速いスピードを維持したまま走れることになります。

そしてレース終了時には、後ろの選手に追いつかれることがなくそのままゴールできます。

よって、スタミナのある逃げ脚の選手が有利になります。

3・3バンクで三連単を買う際のコツ

競輪で最も稼げる車券、三連単を購入する際のコツをご紹介します。

  • 自力選手を1着に入れる
  • 1着が逃げ→2着はマーク
  • 後ろのラインでも強い選手がいたら車券に絡める

コツ①:自力選手を1着に入れる

3・3バンクでは、自力選手を1着に入れて予想を立てましょう。

自力選手は、列の先頭で空気抵抗を受けながらも、自分の力で走ることができるスタミナを持つ選手です。

スタミナのある逃げ脚の選手は3・3バンクで有利に働くので、予想に迷ったらまず自力選手を1着に入れてみましょう。

実際に、2020年1月22日、防府競輪場で行われた「第23回山頭火賞争奪戦」の第4レースを見てみましょう。

このレースのライン構成を見ると「951」「634」「728」の3分戦になっていることが分かります。

逃げるのは9番車・今野 有樹選手で、出場選手中2番目に「まくり」が決まっている6番車の小原 亮哉選手が後ろから追いかけるという展開もはっきりしたレースです。

結果は、自力選手の9番車・今野 有樹選手が「逃げ」を決めて1着、2着には同じラインの5番車・隅 貴史選手が入りました。

このように、3・3バンクでは自力選手が有利にレースを展開できるので、迷ったら車券に絡めると良いでしょう。

コツ②:1着が逃げ→2着はマークになりやすい

競輪では、1着の選手が「逃げ」を決めてゴールした場合、2着の選手は「マーク」を決めることが多いです。

これは、1着を獲った先行選手と同じラインの番手や三番手の選手が2着に入ることが多いことを意味します。

「マーク」とは、追い込み選手がマークしていた先行選手を抜けずに、2着になったときの決まり手のこと。

マークが多い選手はダッシュ力こそあまり有りませんが、後ろの選手をブロックすることに長けています。

つまり、「逃げ」や「まくり」を多く決めている選手とラインを組むと、2着には「マーク」を決めた選手が入りやすいので、予想の際は出走表の決まり手の数値を確認しておきましょう。

コツ③:後ろのラインに強い選手がいたら車券に絡める

3・3バンクでは、後ろのラインに強い選手がいたら車券に絡めるようにしましょう。3・3バンクは競走距離が短いため、後方を走る選手でも1着に入ることが考えられます。

実際、2020年1月3日に伊東温泉競輪場で行われたF1レースを見てみましょう。

上記画像の出走表から、1番車・吉竹 尚城選手は競走得点と決まり手「逃げ」の数値が最も高く、競走得点は次いで2番車の西 徹選手が高いことが分かります。

そして、この日のライン構成は「58」「174」「26」「93」の4分戦。

結果は、強いラインに入っている1番車の吉竹 尚城選手が「逃げ」を決めて1着、2着には同じラインの7番車の斯波 雅貴選手が入りました。

このように、最初から先頭を走っていない選手でも逆転することが3・3バンクではあります。

まとめ:3・3バンクは距離が短いため先行選手有利!

今回は、競輪のバンクの種類の一つ「3・3バンク」について解説しました。

〜「3・3バンク」まとめ〜

  • 1周333mのバンクのこと
  • 最後の直線距離が短い
  • 全43カ所の競輪場のうち7カ所
  • 先行選手、スタミナのある逃げ脚の選手が有利
  • 「逃げ」が決まりやすい、「まくり」が決まりにくい
  • 自力選手は1着に入りやすい

選手がトップスピードを最後まで維持したままレースを展開する3・3バンク。そのため、先行しているラインが他のラインよりも格下だったとしても、勝つ可能性は十分あります。

そして、まくり選手を追うよりも、逃げタイプかつ持久力のあるレーサーを押さえるのがポイントです。

3・3バンクの特徴を理解し、ぜひ予想をしてみてくださいね!

参考記事:競輪 333バンク

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