【400バンクの攻略法】有利な選手タイプや三連単を買う際のコツもご紹介!

選手が競輪レースを行うコースには、さまざまな特徴があります。

なかでも、3・3バンクと500バンクの間で、先行選手と番手選手のどちらも走りやすいのが「400バンク」。

400バンクは基本的な距離で、どの戦略であっても勝てる可能性があります。

そのためレース展開が予想しにくいのですが、ポイントを押さえて予想を立てると的中させやすくなりますよ!

今回は、競輪場のバンクで最も多い400バンクについて、特徴から有利な選手タイプ、三連単を購入する際のコツなどをご紹介します。

400バンクとは?

400バンクとは、3種類あるバンクの距離で基本的な距離のこと。

全国に43場ある競輪場のうち、31カ所が400バンクを採用しています。

400バンクは、短距離でも無く長距離でも無いスタンダードな距離。そのため、すべての競輪選手が実力に差があったとしても、ある程度平等に勝負できると言われています。

しかし、一口に400mといってもさまざまな特徴を持ったバンクが入り混じっているのも事実。

同じ400バンクだからといって安易に予想を進めていくと、いつまでも的中しなかったり、的中してもマイナス収支になる可能性があります。

ちなみに、競輪レースの最高峰「KEIRINグランプリ」が開催される競輪場はすべて400バンク。

「KEIRINグランプでも稼ぎたい!」と思っている予想者は、普段から400バンクのレースに慣れておくことをおすすめします。

400バンクの競輪場は全31カ所

全国43カ所存在する競輪場ですが、400バンクを持つ競輪場は31カ所。3種類のバンクのなかでは、最も多いですね。

今回は、みなし直線(4コーナーの立ち上がりからゴールまでの直線)と各バンクの特徴とともに、400バンクの競輪場をご紹介します。

競輪場名 みなし直線 バンクの特徴
函館 51.3m 標準的なバンクで、海風の影響を受けやすい
青森 58.9m カントがややきつく、直線も比較的長い
いわき平 62.7m 日本で唯一構造物上に設置された空中バンク
弥彦 63.1m 4コーナーの緩和曲線がきつく取られている
取手 54.8m クセのない走りやすいバンク。逆にカントはややきつい
西武園 47.6m 400mバンクの中では比較的カントが浅く、直線が短い
京王閣 51.5m 標準的な直線の長さ、カントは若干緩い
立川 58.0m 直線が長く、追い込みが有利
川崎 58.0m 一般的な400mバンク
平塚 54.2m 直線の長さもカントも標準的でクセのない走路
静岡 56.4m 走路自体にクセがなく、オーソドックスなバンク
名古屋 58.8m クセが少なく、どんな戦法でも力を発揮出来るバンク
岐阜 59.3m 400バンクとしては直線が長く、カントがきつい
大垣 56.0m 年間通して伊吹おろしが吹くので風の影響を受けやすい
豊橋 60.3m 冬から春はバックストレッチで向かい風となることが多い
松阪 61.5m クセのないマッコーネル緩和曲線。カントはきつい
四日市 62.4m 直線が長く、海に近いので風の影響を受けやすい
福井 52.8m クセが少なく、逃げ・差し・まくりが均等に決まるバンク
向日町 47.3m マッコーネル曲線を使ったスタンダードなバンク
和歌山 59.9m 1999年にマッコーネル曲線のバンクに全面改修
岸和田 56.7m 直線は比較的長いが、クセの少ないバンク
玉野 47.9m 円に近い形状で、クセの少ない軽くて走りやすいバンク
広島 57.9m 直線では中バンクよりも外が伸びる傾向
高松 54.8m カントがきつく、コーナーで登る感じが強い
小松島 55.5m カントはやや緩く、海風に対する注意が必要なバンク
松山 58.6m 高速バンクで、自力選手には有利
小倉 56.9m 1周400mの屋根付き自転車走路では世界最大級
久留米 50.7m クセのない、平均的な400mバンク
武雄 64.4m 直線が60m以上で、九州管内の400mバンクでは最長
佐世保 40.2m 直線が短い為、先行選手が若干有利
別府 59.9m 直線はやや長く、季節を問わず風が吹くので追い込みが有利

ちなみに、以前500バンクの一つだった「熊本競輪場」。熊本地震で被害を受けて休止となっていますが、完成予定は2021年12月。そして、バンクの長さを400mとする竣工を目指しています。

よって、400バンクの熊本競輪場が誕生すると、選手が走りやすい競輪場が新たに1カ所加わることになりますね。

400mバンクの特徴は?

400バンクで行われるレースを予想するために、まずは400バンクの特徴を具体的に見ていきましょう。

①:周回数は5周

400バンクでは、通常の競輪レースの競走距離2,000mに対して、周回数は5周です。

また、ミッドナイト競輪やガールズケイリンなど7車立ての場合は競走距離が約1,600mになるので、周回数は4周になります。

3・3バンクの場合、競走距離2,000m→6周。500バンクの場合、競走距離2,000m→4周です。

そのため、周回数も平均的な数値だと分かりますね。

②:基本的な距離なので選手が平等に勝負することができる

400バンクは、全3種類のバンクのなかで中間の距離。スタンダードな距離のため、どの選手にも1着になる可能性があります。

そのため、先行逃げ切りで勝つこともあれば、「まくり」や「差し」が勝つことも。

最後までレース展開が読めないことも起きやすく、予想者にとっては難解に感じてしまうバンクでもあります。

しかし、選手の実力や関係性、バンクの特徴をしっかりと把握して予想を立てると、的中確率を高くすることができますよ。

有利な選手のタイプは?

333mバンクや500mバンクと違い、極端な有利不利が発生しないのが400mバンクの特徴でしょう。

そのため、400バンクでは、先行選手にも番手選手にもチャンスがあることを前提に予想することをおすすめします。

先行選手とは?

先行選手とは、ラインの先頭で長時間スピードをキープしたまま走行できる「地脚タイプ」の選手のこと。脚質が「逃」「両」の選手に多いですね。

レース終盤まで先行し、「逃げ」の戦法が得意です。「逃げ」とは、残り1周の時点で先頭にいるラインの先行選手が、後ろの選手に抜かされずに、そのまま1着や2着に入ったときの決まり手のこと。

先行選手の戦法は?

先行選手の戦法をご紹介します。

  • 抑え先行:先頭を走る選手を追いかけ、後方から被さるように有意な位置を確保。そのまま先行してゴールラインに入る
  • つっぱり先行:レースの先行を走ったままゴールする
  • かまし先行:他の先行選手がまだペースを上げていない段階から一気にスパートをかけて先頭に立つ

先行選手は、残り1周を先頭で走り続けるため、他の選手よりも風の抵抗を受けやすく、最後までトップスピードを維持する体力が必要に。

そのため、体力のある若手選手が決めやすい決まり手です。

番手選手(追い込み選手)とは?

ラインの2番手以降につける選手(番手選手)は、先行選手の背後で風圧の影響を少なくしながら体力を温存し、ゴール直前に猛烈なダッシュを決めて1着を狙ってきます。脚質は「追」「両」の選手に多いですね。

番手選手の戦法は?

番手選手の戦法をご紹介します。

  • ブロック:後方からまくられたとき、相手をブロックして止める
  • 車間を開ける:先行・まくり選手との車間を広げて、他の選手が追い上げてくる距離を伸ばす

番手選手は持久力以外に、他の選手に競り負けない頭脳も必要になってきます。

三連単を購入する際のコツは?

400バンクでの予想で重要視したいのが、選手の勝率や得意戦法について。ここでは、三連単で購入する際の予想のコツをご紹介します。

  1. 選手の強さを重視する
  2. ラインの強さを重視する
  3. 選手の得意戦法を重視する
  4. 各バンクの特徴も把握しておく

コツ①:選手の強さを重視する

予想のコツ1つ目は、選手の強さを重視すること。

競輪はラインを形成してレースを進めますが、残り1周半になると個人戦になります。そのときに、選手一人ひとりの実力が重視されます。

そこで、選手の強さを出走表で確認しておきましょう。

今回は、2019年11月5日に名古屋競輪場で開かれたF2「楽天・Kドリームス杯」の第2レースをもとに解説します。

上の画像の出走表から、競走得点の欄を見ていきます。

競走得点とは、簡単に言うと選手の直近4カ月の成績を数値化したもの。つまり、競走得点の数値が高いほど強いと言えます。

例えば上の画像の場合、1番車の上野 優太選手の「90.58」が最も高く、次いで2番車の四元 慎也選手の「90.37」が高いことが分かりますね。

そしてレース結果を見ると、見事1番車の上野 優太選手が1着、2番車の四元 慎也選手が2着に入っています。

このように、選手の強さは競走得点から確認ができます。

もし、競走得点の数値が近い場合は、勝率・決まり手の数・B(最終周回時にバックストレッチラインを先頭で通過した回数)などを一緒に比較すると、強い選手を見極めることができますよ。

コツ②:ラインの強さを重視する

次に、ラインの強さを重視しましょう。

選手は、レース中に自分のラインが最も有利な展開になるよう、他のラインの出方を伺いながら位置取りを行います。つまり、ラインの強さは、レース展開を大きく左右するわけです。

このとき、強いラインだと有利な位置を獲得しやすいのでライン構成は重要です。

例えば、先ほどの「楽天・Kドリームス杯」の第2レースのライン予想を見ていきましょう。

上の画像から、「124/6/375」の3分戦になっていることが分かりますね。そして、ライン内の選手の競走得点を合計します。

  • 「124」の競走得点の合計は、90.58+90.37+81.65=262.6
  • 「375」の競走得点の合計は、86.57+83.70+77.04=247.31

「124」のほうが合計点が高いですね。

この数値の他に、勝率や決まり手の数を比較すると、「124」のラインが最も強いことが分かります。

以上のように、強いラインを見極めることができると、強いライン内からレースの主導権を握る選手までを予想ができるようになりますよ。

コツ③:選手の得意戦法を重視する

3つ目のコツは、選手の得意戦法を重視することです。

400バンクでは、極端な有利不利が発生しないことが特徴で挙げられました。

しかし、傾向として1着、2着の決まり手が「まくり」か「差し」が多くなっています。

例えば、2019年11月6日に行われたF1「日本名輪会C第8回佐々木昭彦杯」のレース結果を見てみましょう。

上の画像のうち、全レースで1着か2着の決まり手が「まくり」か「差し」になっていることが分かりますね。

よって、選手の得意戦法も視野に入れて予想を行いましょう。

コツ④:各バンクの特徴を把握しておく

400バンクでは、各バンクの特徴を把握しておくことも予想では重要です。

なぜなら、全31カ所のバンクは同じ400バンクでも、会場によって「みなし直線距離」や「コーナーの径」が異なるため。

例えば、同じ北日本地区バンクの「函館競輪場」と「いわき平競輪場」を比べてみましょう。

■函館競輪場

  • 周長:400m
  • みなし直線:51.3m
  • カント:30゜36´51″

■いわき平競輪場

  • 周長:400m
  • みなし直線:62.7m
  • カント:32゜54´45″

以上のように、みなし直線に関しては約10m、カントは2°以上の差が生じています。

400バンクには楕円形の形状と円形の形状のものがあるので、このような違いが生まれてしまいます。

そのため、各バンクの特徴まで把握しておくと、レースは予想しやすくなりますよ。

まとめ:400mバンクではどの選手でも勝ちやすい!

今回は、競輪のバンクの種類の一つ「400バンク」について、特徴から予想する際のコツをご紹介しました。

〜「400バンク」のまとめ〜

  • 全国43場中31場は400mバンク
  • どのタイプの選手でも勝ちやすい
  • 予想では選手の勝率や得意戦法を重視する
  • 各バンクの特徴も把握しておく

400バンクは、平均的なのでどのようなタイプの選手でも勝ちやすい競輪場。

そのため、400バンクで行われるレースを予想する際は、バンクの特徴よりも選手やラインの強さを重視しましょう。

ぜひ、400バンクの競輪場で予想する際の参考にしてくださいね。

参考記事:競輪 400バンク

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